2012年6月10日日曜日

ワンピース第670話「吹雪ときどきスライム」のネタバレと感想・批評

ワンピース第670話「吹雪ときどきスライム」のネタバレと感想・批評です。

スモーカー(中身はたしぎ)とたしぎ(中身はスモーカー)は勝手の違う身体でルフィには敵わない。

それでフランキーがレーザーで研究所内部への穴を開けたのに、海軍の船に降ってきた得体の知れない何か(スライム)を見てロビンが二人を呼び止める。「ルフィ!フランキー!待って!」

まあ呼び止めてもいいんですけど目的はマスターシーザークラウンを捕えることなんでロビンが呼び止めるのはちょっと違和感が…フランキーやルフィなら興味持ってもいいと思うんですけど。

あとはマスターシーザークラウンが建物の上に登場。余裕しゃくしゃくでスライムは水が苦手ってことと欠片が全部集まれば4年前の…(おそらく化学兵器大爆発事故をもう一度起こせるとかそんなとこでしょう)と講釈を垂れてルフィに捕まるという失態。

こうやって敵キャラが無用心に現れて弱点とかを話す展開って一番嫌いなんですよね。敵の油断が無い状態でそれでも敵の思考の裏をかいて倒すことにバトル漫画の面白さがあると思うので。だからこういう子供だましのご都合主義的展開はマジ嫌いです。シーザークラウンが策を持ってわざと姿を現したなら別ですけど。そーゆー展開を期待します。

ワンピース第669話「作戦開始」のネタバレと感想・批評

ワンピース第669話「作戦開始」のネタバレと感想・批評です。

お約束ですがゾロ、ナミ(中身サンジ)、ブルックは生きてました。

クールブラザーズはKYPガス弾で泥酔状態のまま、つらら剣山に落ちたから死んだと判断したようですが、あれだけ懸賞金が高い海賊一味がこれだけで死んだと思えますかねぇ。落ちた所を調べもせずに。

しかもゾロもサンジも見聞色の覇気が使えるそうですがクールブラザーズの接近には気付かなかったのでしょうか。

あと、サンジが三人の中で一番最初に起きたということはこの三人の中で一番お酒が強いってことなんでしょうかね。


まあ何が言いたいかってゆーとタシギ(中身はスモーカー)のシャツがはだけてるんだからもっと山のてっぺんまで見せなさいってことです。

2012年5月30日水曜日

ワンピース展に行ってきた感想 意外につまらなくなかった

ワンピース厨の友人に連れられて六本木ヒルズのワンピース展に行って参りました。



率直な感想としては行ってよかった。

ワンピースの名シーンを繋ぎ合わせた映像作品があるのですが、それを見るとワンピースって面白いなって思えます。

アニメではなく漫画を動かした映像作品です。


つまり、ワンピースの話そのものは基本面白いんだと思うんですよ。ファンの人たちには現状が魅力的だとしても直すところを直せばもっともっと面白くなると思う。

ネームの段階で絵の構図だったり描き込みだったりセリフの量だったり『省略』することを覚えれば絶対面白くなる。これって編集の仕事だと思うんだけど新人時代にもっと指導しときゃよかったのに。

ワンピースの初代編集者は浅田貴典という方らしいんですが、この浅田氏はブリーチやアイシールド21などを立ちあげてジャンプスクエアに異動、その後週刊少年ジャンプに戻ってきて副編集長に昇進した様子。この人と合わないかも。この人の関わってる作品どれも好きじゃない。




さて、ワンピース展での見所は何といっても生原稿が飾ってあること。

館内の写真が撮れないのが残念ですが、生原稿はやっぱりいいですね。何が描いてあるかわからないってことも生原稿だとあまり無い。でも読者はジャンプ紙面の荒い印刷で読むわけだからそれを想定して描いて欲しいですけどね。尾田栄一郎はジャンプ読まないみたいだから。

あとは仕事机の再現と、尾田栄一郎がルフィとチョッパーを描く映像。

Bの鉛筆をを使って下描き。練り消しで消してもう一度下描き。下描きはとてもラフな状態でペン入れ。その後、COPIC(コピック)で着色。この映像は一見の価値アリ。


その後は別フロアでグッズが買えるんですが、これがまた大混雑。ちなみにクレジットカードは使えません。みんなめちゃめちゃ色々買ってた。


総評としてはワンピース展はつまんなくなかった。ワンピースのどこがつまらないのか、どうしたら面白くなるのかが更に実感できた一日でした。

2012年5月15日火曜日

ゾロはなぜ三刀流なの?

ワンピースですごく疑問なのがゾロが三刀流であること。



両手に太刀を持ち、口にも太刀を咥える三刀流。


現実の世界では二刀流よりも一刀流の方が強いとされています。日本刀は重く、西洋の剣に比べ叩くよりも斬るためのものとされます。いくら豪腕を持ってしても二刀では斬る威力は半減してしまいます。

二刀流だとしても一本は脇差や小太刀など短い刀を持つのが普通です。でもゾロは両手とも太刀であり、口に咥えているのも太刀です。


常識的には考えられないのですが、ワンピースの世界ではアリなんでしょうか。ではなぜアリなのかを表現して欲しいなと思います。


二刀流で敵を倒した描写として秀逸だと思うのは修羅の刻6巻にて宮本武蔵の養子である宮本伊織が太刀で上段を受け止めそれと同時に脇差で胴をないだシーン。二刀であることの意義が描かれた場面でした。


ゾロを三刀流にしたいのであれば口に咥えた三刀目を用いてどう敵を倒したかを描いて欲しい。ワンピースでの描写って技の名前を叫んでその次はふっ飛ばされた敵と切り終わったゾロ、そして「ドーン」って感じで「ドリランドの戦闘か!」ってツッコミたくなるんですよ。そこ描けよと。




尾田栄一郎氏は様々な構図で止め絵を描いて評価を得ていますが動きを描くのが苦手な印象です。

漫画家としてもう一回り成長して欲しいですね。




ワンピース第666話「イエティCOOL BROTHERS」 このセリフいらなくね?ワンピースとジョジョの共通点

今週の週刊少年ジャンプ24号ワンピース第666話「イエティCOOL BROTHERS」ネタバレ含む感想です。

これがMMRだったら悪魔数字の第666話を気にするところですが、今週私が気になったのはこのセリフ。



サンジ(中身はチョッパー)のセリフ「ここはおれ達2人だけだ!」

このセリフ要ります?

おそらく先週号を読み損ねた読者に対しての状況説明。これが冒頭で状況説明のナレーションを入れるんだったらわかります。でも登場人物に言わせてしまうと生きたセリフだと思えない。ナミに対して言ってるんじゃなくて読者に対して言ってるんでしょ?と思ってしまうのです。こういうセリフがあると物語に没頭できないんですよ。


実はこの「読者へ説明するためにキャラがしゃべる」という行為、私がジョジョを好きになれない理由でもあるんです。

ジョジョの奇妙な冒険で多用されているのが、敵の攻撃で主人公がピンチの場面でトドメを刺す前に、

「バカめ!オレの能力は~なんだよ」とネタばらしをしてしまうシーン。そんなこと言ってないで早くトドメを刺せばいいのに…と子供ながらに冷めた目で見ておりました。

論理的じゃないんですよね。キャラクターが生き生きしてないというか作者に操られてる感が出てしまって嫌なんです。

この話をすると「漫画なんだからうるせーこと言うな」って言われるんですが、その漫画だからというハードルの低さが許せない。その発言には「漫画なんて子供が読むものなんだからくだらない」という見下した気持ちが現れているんだと思います。「昭和のPTAか!」って言いたくなりますね。漫画は世界に誇る文化ですよ!



話は戻って今週のワンピースですが、ベガパンクのレーザーを持ってるフランキー(中身はナミ)は生捕りで「後は皆殺しだ」と言いながらその場にいたサンジ(中身やチョッパー)を殺さなかったのはなぜ?

本当に死んでるかどうかは別として、「海賊狩りのゾロ」「泥棒猫」「ソウルキング」を殺したと言うくらいだからフランキー(中身はナミ)を捕まえつつサンジ(中身はチョッパー)を殺すぐらい訳ないはず。しかも見る限り刀を抜く暇すら与えずに倒している。戻ってきたルフィが厄介だったとしてもそれだけの腕があればサンジチョッパーくらい訳無いでしょう。

生きた物語じゃなく、今後の展開のためにサンジの面したチョッパーを残したとしか思えない。作者が意図的に動かしてる感が出てしまっているんですよ。

こんな風に論理的におかしいと思う部分を毎週ケチ付けたくなっちゃうんですよね。これも毎週読みたくなってしまう作戦なのか?

つまり氷菓の千反田える並に「わたし、気になります」ってことは否定できません。




ワンピースの絵は書き込み過ぎててパッと見何かわからない ワンピースとドラゴンボールの絵比較

私がワンピースの世界に入り込めない理由のひとつに「絵」があります。

これはワンピース全体(世界観・セリフ・ストーリーなど含む)に言えることですが、作者のやりたいことを詰め込み過ぎていてわかりにくくなっていると思います。

また、本来絵で描くべきことを省略し、描かなくていい部分を細かく描き込んでしまう。もっと省略することでわかりやすくなるのにと思うことが多々あります。


ネット上ではよくドラゴンボールとの比較がされています。


敵の攻撃を避けるシーン

自分が気になるのは「すい すい」という『言葉』と「飛んでくる場所がわかってんのか!!」という『説明』によって表していること。これって交わしてるようには見えない。文字の説明がなければたまたま当たらなかったのと違いがわからない。

そして4コマ目の後ろに伸びた手と5コマ目の殴ったシーン。5コマ目の迫力あるシーンを大きく描きたいんだろうなって気持ちはわかりますが、4コマ目がわかりずらすぎる。パッと見『手』しか目に入りませんが、よく見るとその奥でルフィが近づいていることがわかります。でもなぜか敵のホーディーは焦った様子もなく仁王立ち。なんでわざわざこんな構図で描くんでしょうか。

例えばミステリーなどでじっくり読みたいシーンはゆっくりじっくり読んだり読み返したりするのはわかります。でも戦闘シーンではスピード感が大切なのにパッと見てわからないとそこで気持ちが覚めてしまいます。

ワンピース好きな方は何の抵抗も無しに見れるのでしょうか。自分がワンピースの文法を理解できてないのでしょうか。




2012年5月14日月曜日

ワンピースとの出会い



ワンピースの連載が開始したのは1997年8月のことです。

ドラゴンボールやスラムダンクの連載が終わったことで当時私はジャンプを買っていなかったのですが、BSマンガ夜話というテレビ番組でグレート・チキン・パワーズが、「こないだジャンプで始まった海賊の漫画がめっちゃおもろいんですわ~」と言っていました。

グレチキのことは「なんでこんなにつまらない奴らがテレビに出れるんだろう。しかもお前らがBSマンガ夜話で幽遊白書を語るな!」と大嫌いだったのですが、ジャンプで始まった海賊の漫画というのが気になってしまい読んでみました。

当時の印象としては「この絵はドラゴンボールのパクりじゃないのか?」「なんだか読んでいくリズムに乗れない」と感じたことを覚えています。

自分の周りでジャンプを毎週購入している友達も「読んでるけど普通」という感想でした。グレチキの言うことなんて聞くんじゃなかったと思いました。

それからどのくらい経ってからでしょうか。ワンピースは巷で大流行となっていました。大人になってからは漫画を読まなくなった人々もワンピースだけは読むという甘いものは別腹扱い。日曜の夜に放映していたアニメを見るために帰るという友人もいました。

「読んでるけど普通」と言っていた友達は、「オレはワンピースの連載第一回からドラゴンボールを超える漫画が現れたと思ったね」と手のひらを返したようにワンピース好きとなっており、「伏線が~」「あのシーンが泣ける~」などと言い出すようになっていました。

私は、「嗚呼、また乗り遅れてしまった」と感じました。